胆汁酸吸収抑制というと、コレスチラミン(陰イオン交換樹脂)が思いつくのですが、
今回は脂質異常症ではなく慢性便秘症での効能が見込まれて上梓された新薬

「グーフィス」(一般名:エロビキシバット)
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(グーフィーに名前似てるなあ〜とすこし)

をかるーく学んでいこうと思います。
便秘症領域は数十年ぶりの超新星として「ルビプロストン」が出たことで話題になり、ガイドラインが即対応したことで一気に敷衍された印象です

ルビプロストンは開発エピソードがとても面白く、1人の医師の方が尽力して創薬にこぎつけた新薬なんですよね

そこからさらに新しい薬が出るとは驚きですね
出先でスマホから書いてるので、とくにフォント色変更などありませんごめんなさい。


公式URL
http://www.eapharma.co.jp/medicalexpert/product/goofice/information01.html


機序:
胆汁酸トランスポーター(IBAT)阻害作用


どこからどう見ても脂質異常症の作用機序。
開発の経緯にそのまま書いてありますが、やっぱり高脂質異常薬からの転換なんですね
ただ、疑問なのはコレスチラミンの副作用発現率は

5%以上:便秘
5%未満:下痢

と、むしろ止瀉薬としての機能が期待されそう?な予感もしますが、これはコレスチラミンが製剤工夫によって下痢の発現率を減らした結果の逆転なのかな?

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(公式サイトより)

ウリは「大腸管腔内への水分分泌」と「消化管運動の促進」のDualActionとのこと。
化マグとピコスルファートの合わせ技かな

軽度と重度の中間あたりで用いる?
または他薬非奏功患者への別機序によるアプローチ?


構造
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比較:コレスチラミン
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全然似てない!!
と思いましたが、

エロビキシバットは胆汁酸トランスポーターへの結合
コレスチラミンは胆汁酸への結合

なので、そこまで構造に類似点はないのかも
いちおうエロビキシバットも部分的にN原子上で陽イオン性は高いですし、そこで何かしらの作用はあるのかも
構造活性に一切触れられていないので詳細不明!


個人的な興味は
「投与すべき対象の患者は?」
「脂質異常症治療薬と併用していいの?」
「他薬への相互作用は?」

強烈な個性がないと、わざわざ新薬に変更しようとは思わないと思うので、そこのところどう考えているか気になります。

慢性便秘症への治療薬はルビプロストンの他にも、
オピオイド受容体作動薬のスインプロイクなどもここ数年の新薬ですし、
患者のQOLに直結するからか近年とても熱い領域。

果たしてこの薬は生き残って存在感を示していけるのか楽しみですね!